横浜市中区が、日本初の物や事が多いのは何となく御存知の方も多いと思いますが…
その中区の更に限定した地域、クレイジーケンバンドが自らの音楽活動の本拠地と標榜する「本牧半島」には、日本近代化の象徴とも言うべき発祥がやはり、幾(いく)つか有ります。
以前、ビール発祥地で麒麟麦酒前身会社のスプリングブルワリーと、そのオーナーのコープランドさんの記事を書いた時も少し触れているので御存知の読者もいるかと思いますが…
※ビール発祥地の記事⤵
本牧は「君が代」と「吹奏楽(ブラスバンド)」や「テニス」の日本における発祥地なんです。
…ついでに言うと日本初のフリーメイソンのロッジも同地。
其(そ)れ等の場所が半島の地名を山号に頂いた上の写真の「本牧山妙香寺」です。
 この地がブラスバンドや君が代の発祥地である事は今では学校で教わりません。
山門までには上の長い階段が有ります。
切通し状の階段の途中、壁面に石板が嵌(は)められています。
昔の人は商売人も学者も歴史や文化や自国発展に寄与した人物や場所を大切にしたので、この様な事をされたのでしょう。
今でこそ山門の大きさは普通、境内の御堂も鉄筋コンクリートですが、これは太平洋戦争の戦火に遭ったからです。
昔は隣の山手町公園を含めて広大な敷地を有する大寺院でした。
規模縮小の始まりの原因は江戸時代末期の横浜開港時に江戸幕府が、この御寺の敷地に駐屯した英王国軍と英国人の要望と圧力に応じて、寺敷地を無償貸借契約で接収した事に始まります。
衛星写真で見ると広大さがよく分かりますね。
左下、妙香寺と山手公園の敷地を合わせた範囲が本来の妙香寺でした。
しかし、こちらでも他の神社仏閣同様に不見識な横浜市行政が土地を寺に渡さず市の物にして接収してしまいました。
本牧の地名由来の由緒有る御寺なのにね、市の対応は意味が分からない。

そもそも、この妙香寺さんは日本仏教の二大開祖の一人、真言宗の祖師である空海和尚こと弘法大師様が開いた御寺です。
空海和尚と言えば日本神話の神様も大切にされ布教しながら日本の歴史を庶民に教えて回った方ですね。
その後、法華宗の高僧で日蓮宗の祖師である日蓮上人様が御宿泊された御縁で妙香寺さんは改宗し現在、日蓮宗と成っています。
因(ちな)みに日蓮サン(あえて親しみを込めて)、此方(こちら)に滞在中は浴衣で過ごされ本牧半島をリラックスして満喫されたそうで、御寺には日蓮サンが浴衣姿の木像が伝わっていたりするそうです。

…仏教史上、偉大な方が二人もこの御寺に関わりが有った訳です。

だから昭和中期までは本牧文壇とか異名で呼ばれた寺院でもあり、何百年も昔から〜最近までは多くの学僧が此方(こちら)に寄宿し仏法と諸学問の研鑽に励んでいたそうです。
そんな場所だったので広大な敷地を有していたんですね。
今では訪れる観光客は少ないですが、昔は有名な場所だしブラスバンドや君が代の発祥地としてハマっ子の誇りでもあったので、当然、昔の人は、その歴史と御寺の果たされた役割りを顕彰し境内に石碑を寄進しています。
この地に駐屯した英国軍人から薩摩藩士達が吹奏楽を習い、君が代を作曲しました。
日本吹奏楽発祥に関しては、又、別に山手町公園の記事を書くので、その時にテニス発祥と合わせて詳しく説明します。
薩摩藩士が何で英国軍人から吹奏楽習う事に成ったかは以前の書いた元英国領事館の記事を読んで下さい。
元英国領事館=横浜開講資料館の記事⤵

さて、有名で重要な役割を果たしてきた寺院だけあり、昔の檀家さんにも凄い人がいました。
日本の近代造船の父、渡辺忠右衛門さんです。
渡辺忠右衛門さんは現在も海上自衛隊や米海軍の建造や整備を行い、世界各地でエネルギープラントや航空機開発、重機開発で有名なIHI(石川島播磨重工)の前身である「石川島造船所」を開いた近現代日本に偉大な功績を残された人物です。
その事を詳しく書いた石碑が下の写真です。
…この石碑は墓地の入口前に在るので、訪れた方は是非、読んでみて下さい。
せっかく昔の人が我々に歴史を伝える為に残してくれた遺産ですから。

忠右衛門さんの他に、もう一人偉大な功績を残した方が此方に眠っておられます。
最近では歌手の平原綾香さんがカバーした「蘇州夜曲」を最初に歌った歌手の「渡辺はま子」さんです。
渡辺はま子さんは、太平洋戦争終結時にフィリピンで捕虜に成った日本人兵士達の解放と帰国に御尽力された偉大な人物です。
この方の御陰で、今、生を受けて人生を享受出来ている人が沢山います。
もし、この方がいなければ帰国出来なかった兵士達と奥様達の間に生まれてない人が沢山いる訳です。
蘇州夜曲の蘇州がどんな町が知りたい人は以前の記事を御覧下さい。
蘇州の記事⤵
…国歌や吹奏楽の発祥地である事も凄いけれど、この御寺に関わった人、みんな凄いでしょう?
近くをお散歩し通る際は是非!この妙香寺さんで歴史に触れてみては如何(いかが)でしょうか?

横浜は日本武尊と弟橘媛の神話や浦島太郎伝説が伝わり、旧鎌倉郡を含み、近代化の舞台なので、有名な神様や高僧や武士との関わりが深い妙香寺さんみたいな神社仏閣が沢山有ります。
是非、横浜に住んでいるなら御近所の神社仏閣をお散歩してみて下さい!
…今は小さい神社にも凄まじい歴史が有ったりします。それを知ると益々、地元に愛着が湧いて好きに成ると思いますよ〜♪

では、又、次の記事で!

後半に続く⤵